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そうだ京都行こう。
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ペルソナ4のコミュ(タロット)っぽい雷門イレブン。
某さんと以前ネタにしましたので、ちょこっと書かせてください。

愚者→雷門イレブン(特別捜査隊)
魔術師→一ノ瀬(花村陽介)
女教皇→夏未(天城雪子)
女帝→瞳子(マーガレット)
皇帝→鬼道(巽完二)
法王→目金(堂島遼太郎)
恋愛→音無(久慈川りせ)
戦車→染岡(里中千枝)
正義→半田(堂島菜々子)
隠者→影野(キツネ)
運命→豪炎寺(白鐘直斗)
剛毅→少林寺(運動部)
刑死者→宍戸(小西尚紀)
死神→土門(喪服の老女)
節制→木野(人妻)
悪魔→松野(ナース)
塔→塔子(家庭教師の子ども)
星→栗松(クマ)
月→壁山(海老原あい)
太陽→円堂(文化部)
審判→風丸(特別捜査隊)


吹雪くんを忘れていた。
世界があるなら大介さんかな。
最近借りたぺよんをちょっとやっているのですが、すごくオサレで面白いです。千枝クマあい小西がすきですー。アトラスすきだー。


拍手とかコメントとかありがとうございます。うれしいなー。返信は後ほどさせていただきます。
あとまだプーキンジェ~募集しています。すみません。なんか、しつこくてごめんなさい。わりと気合い入れて書いたやつなので、ちょっと、諦められないのです。消してしまった自分が悪いんですけどね。本当に。うまくお願いできなくてすみません。
午前中までは明るかった空がたちまちおもく立ち込めてくるのに、首の後ろがざわざわとあわ立つ。ななめ前では風丸が、相変わらず瞳孔がひらき気味の目でじっと一点を眺めているので、その閉塞感に息をつまらせながら影野は目をそらした。しろいひふの目の周りだけぎろぎろとあかく染め、うすいくちびるからやけにとがった犬歯がのぞく。氷がぎっしりつまったぺこぺこの紙コップを荒れた指先でもの憂げに揉みながら、風丸の目がゆっくりと虚空をまわっていった。あまり心地のいい男ではない。風丸はときどき、意味もなく影野の教室に押しかけてきては、なにを言うこともなく黙ってすわっている。影野はもともと言葉の極端にすくないたちであるから、黙っていることそれ自体まったく苦痛ではないのだが、風丸がたぶん意識的に放っている威嚇だけが、前髪に注意深く隠した影野の眼球を不愉快にひりつかせる。冷静で苛烈、整然で混沌。風丸の脳裏にはいつでもけものが住まっている。
ざざ、と音をたてて、メロンソーダの最後のひとくちを吸い込み、ひとつふかく息をしてから風丸の目が影野を見た。まぶたが痙攣する。たぶん、次に発する言葉を予想して。円堂は。かたちのいいくちびるがなめらかに動いて、風丸はまるでためらいなく言った。円堂はいないのか。いないよ。影野は目を伏せて、なるべくきっぱりと言い放つ。それを聞いて、風丸は今にも泣き出しそうなかなしそうな顔をした。いないのか。そうか。喉のあたりに広がる苦みを飲み下しながら、影野は自分こそ泣き出したい、と思った。おおよそ正気の沙汰ではない。いつもこうだった。風丸は前触れなく押しかけてきて勝手に席をひとつ占拠し、ジュースなりなんなりを飲みながら瞳孔がひらき気味の目であたりを見まわす。そうして影野の神経をさんざんすり減らし、疲弊させたあとにとどめをさす。円堂はいないのか。ああまったく。そうしたら影野はいないよと答える。まったく正気の沙汰ではない。
いないよの返事を聞くと、風丸はかなしそうな顔をして、あまつさえ恨めしげに影野を見たりする。円堂にするみたいに、卑屈でくらい目をして。円堂のとこに行けば。だから仕方なく影野はそう言ってやる。いつもならそこで引き下がる風丸は、今日は変わらずに卑屈な目をしたまま、おもむろに立ち上がり手を伸ばして影野の前髪をわしづかみにした。背筋がこわばり、影野は息を飲む。そうか円堂はおまえのところには来ないんだな。涼しい口調で言い放つ、風丸の目ばかりがひび割れたようにひかっている。どうしてだろう。唾液だかメロンソーダだかで濡れた犬歯が言葉を切り裂きかみ砕きながらぶちまける。おれは待ってるのに。おまえだってそうだろう。指先が不穏にわなないた。風丸は泣きそうな顔をして影野を見ている。どうして。ゆっくり問いかけると、髪の毛からそろりと指は離れていった。席にぐちゃりと沈む、風丸はわらった。円堂はここに来るような気がするんだ、いつも。おれはちゃんと知ってるんだ。円堂。円堂。
以前、風丸が円堂を探しに来るかどうか、さりげなく訊いてみたことがあった。染岡も半田も目金も知らないと言った。円堂くんのクラスならみんな知ってるじゃないですかと目金は言い、それはもっともだとあのとき影野は納得した。その日の放課後、風丸は影野にこれをやると言って、ピンクの容器に入ったしゃぼん液を手渡したのだった。まるきり意図が掴めなくて風丸を見たが、風丸はやはり瞳孔がひらき気味の目で影野をにらむだけだったのだ。くらく卑屈な目をして。原色がえげつなく、くっきりと網膜に焼きついてしまった。あまったるいその色を、ひどく後悔してまたそれに後悔した。かなしいのは泣きたいのは、いつだって影野のはずだった。出口のない問いで意識を穴だらけにしながら、それでも翌日を見なければならない。それなのに風丸は、まるでこの世の終わりみたいに絶望的な顔をする。的はずれな場所を盲目のように探しながら、円堂円堂と彼を呼び続ける。円堂は風丸を受け入れたりしない。絶対に。風丸だって本当はわかっていないに違いない。円堂のなにが欲しいのか。円堂になにができるのか。
風丸がなにを伝えたかったのか、影野は知りたくなんかなかった。知ってしまえばきっと、この嫌悪感にますます手がつけられなくなる。あのしゃぼん玉円堂にあげたよ。そう言うと風丸は驚いたような顔をした。うそだ。そう言いながら風丸はわらっている。曇天はおもく窓の外を押しつぶして、ようやく眼球はうすい涙のまくに濡れた。あわ立った首筋を、今度は汗がゆっくりと伝っていく。しゃぼん玉みたいな世界を壊して、いつか彼は泣くのだろう。今はただ、それを羨むばかりであった。影野によって円堂が失われるようなことは、たとえ世界が終わってもあり得ない。虹色の泡の内側で、出ることもせずに立ち尽くす影野には。風丸が紙コップを氷ごと握りつぶす。あれを円堂にあげたなんて、そんなのはもちろん嘘に決まっていた。






あまいえげつないバノンボーイズ
影野と風丸。
タイトルはリチャードバノンボーイズより。
きみの手は取らない、という約束であった。焦燥だけは常に背骨のあたりに貼りつけておいたので、あとは回りだすのを待っていればよかったのだ。流されるのではなく自分の意思でせめても進んでいこうとするためにそういう約束をしたのはおのおのそれがこわくてきもくてそういうのだけはやだなぁそういう感じにはなりたくないなぁとうるわしいほどに意見の一致を見たからだったと思う。
(毎日普通に練習して練習が終わったあとも普通に練習した。それは盲目の行進に似ていた。伸び盛りなんて迷信だ。彼らから神はもう奪われていた。)寒気がする。
面倒なことがいつのまにか嫌いになっていたけどそれだけのことです。こんな風に変わるなんて知ってたらサッカーなんてしませんでした。(某月某日・部誌にて、以下空白)
これはおれの望んだ夏だろうかと問いかけたらたぶんそれはそうなのだ。はしってはしってはしりまくったらふとした瞬間にマーライオンみたいに吐く。体力と持久力に難があるからまずは基礎のからだづくりだと、毎日毎日はしりまくった結果がこれだ。あほみたいにからだにそれだけつめ込んだ水が疲労とかあつさとかで胃からせりあがってくるあの瞬間が夏だ。おれの望んだ夏だ。ほかにはなにもない。取るべき手を探すくらいなら一歩でも先に行こうとそのときのおれはもう決めていた。まっすぐな道を脇目もふらずにただはしる。おれにはそれしか残されていなかった。だけどひたはしった先にあるものを、必ずしも望んでいたわけではなかったのだ。きみの手は取らない。神経がびりびりに削られる。病んでひずんで燃えて崩れる。これがおれの望んだ夏だ。
そんなこんなで軒並み痩せた。彼らは中学生であり、どんなに頑張っても十三歳という肉体からは逃れられないのだった。自律神経が夏の日差しにいかれてしまい、熱中症から頭痛や嘔吐や鼻血を引き起こす。食っては吐き吐いては食った。食道が胃酸でぼろぼろに焼けた。盲目の行進はやまず、彼らは敗残兵さながらの絶望を背負ったスーパーノヴァだった。蝉の声がどしゃ降る青色一号みたいなその場所で、彼らは何度も意識を失った。スパイクの穴をふさぐ熱風は、彼らの涙さえも干上がらせた。
きみの手は取らない。そんなこと言わないで。音無のしろい膝が目の前にある。手をにぎる音無のてのひらがあたたかい。栗松がすごいでかい声を上げながら(絶叫みたいな)グラウンドを殴っていた。あんなんやったら手ぇけがするわ、と思ったら後ろから壁山に吹っ飛ばされていた。壁山は両足からものすごい勢いで流血している。見てられない。音無はちいさい悲鳴を、たぶん無理やり飲みこんだ。阿鼻叫喚の地獄絵図。ポカリ持ってきて。くちびるがかわいて逆に腐りそうだった。細胞さえままならない。たぶん木陰に運んでくれたのは壁山だ。音無の手がするっと離れた。グラウンドの真ん中に少林寺がひとりで立ち尽くしている。なんかかっこえーと思った。少林寺からはいい感じの葛藤がにじんでいる。ところで倒れたときにうちつけたデコがいてぇんすけど誰かに文句言うべきなの。それともおれがあほなだけすか。そっすか。
・吹っ飛ばされてだらんと倒れた目尻のあたりが涙でゆるんだ。じゃあどうすればいいの。もっともがけばいいわけ。才能ないんだよとかやっても無駄なんだよとか誰かおれにちゃんと教えてくれ。そうしたらおれは現実をちゃんと飲みこんでわらってみせるのに。もがくにももっとましな風にして、努力ってやつをちゃんとやってみせるのに。なんかいろんなものがえぐられて犠牲になるね。おれたちはいつまでおれたちでいられるだろう。いつまでおれを手放さずにいられるだろう。きみの手は取らないとちゃんと決めたから、それだけはみんな守り抜いていくんだろう。吐き気がこみ上げるし腿がつる。張り倒されたあたまがいたい。っていうか壁山!(だけどだらだら血を流す傷を押さえようにも手がいたい。おれのてのひらどこにあるの)くるしいくるしいくるしいくるしい。夕陽がいたいよ。たすけて。
膝からすごい勢いで流れてる血を確認する前に、ちょっと視線をめぐらせるとセンターサークルからゴールよりくらいに少林寺がぽつんと立っていた。そのからだがゆらゆらっとして、あっと思ったときにはぱたりと倒れる。ああ声かけてやんなきゃと思った。だけどいやがるかなとも思った。少林寺は絶対おれらにはみっともないとこ見せたくないはず。おれだっていたいしつかれたしもういろいろ限界だしで、きっとそんなやさしさをひねり出す元気はない。てんてんとボールがはずんで視界をよぎる。誰もそれをさわらないのに、この場所では規律だけがなまなましく息をしている。夏よりずっとあつく。ずっとつめたく。かべやまぁ。誰かが呼ぶ。じゃりじゃりのてのひらの先にはなんにもなかった。きみの手は取らないとあたまの中でおれがささやいた。音無が少林寺のところでしゃがみこんで、たぶんないている、気がする。それでも。それでもおれたちは負けました明日なんてこなきゃいいのに。
(ひふがざらつく。おれたちの夏です)
わたしの絶叫が聞こえる。






ありがとう、今週中に死ぬ
一年生。

イプシロン「馬鹿め!そっちは影武者だ!」

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無印雷門4番と一年生がすき。マイナー愛。

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