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本日の第一試合、雷門中学と帝国学園の試合に先立ちまして、両校のスターティングラインナップ、ならびに審判をお知らせ致します。

先攻三塁側、雷門中学

一番、ショート、少林寺くん(右、右)、背番号7
二番、セカンド、松野くん(右、スイッチ)、背番号9
三番、センター、染岡くん(右、左)、背番号11
四番、ピッチャー、豪炎寺くん(左、右)、背番号10
五番、キャッチャー、円堂くん(右、右)、背番号1
六番、ライト、風丸くん(右、左)、背番号2
七番、サード、栗松くん(右、右)、背番号5
八番、ファースト、壁山くん(左、右)、背番号3
九番、レフト、宍戸くん(右、右)、背番号8

後攻一塁側、帝国学園(略


なお、本日の第一試合の審判は、

球審、響木さん
二審、影山さん

以上、二氏審判によって行われます。
試合開始まで、いましばらくお待ちください。


ちなみに他キャラは
半田(右、右)、二塁手
影野(右、右)、一塁手
土門(右、左)、外野手
鬼道(右、左)、内野手
一ノ瀬(右、スイッチ)、投手
目金(右、右)、三塁手



みたいな。
カッコの中は投、打です。右、右なら右投げ右打ち。
やたらセンターラインがガチガチに強い守備陣。
大半の打球ならショート少林寺が捕ってしまうので、宍戸はフライしか捕りません。少林寺は普通にベストナインとか獲っちゃう。エラーゼロだし、バントヒットでも塁に出られるから出塁率八割とかで盗塁しまくり、点とりまくり。ホームスチールも余裕で決める。宍戸は九番打者だから、打力はまぁそれなり。だけど振り回すタイプじゃなくて、なんだったらDBでも出塁する。サインを細かく出されても、それを完璧に把握してるから出塁したときすごい安心。ここぞというときにがつんと打てる。
栗松はバント処理がすげーうまそう。握り換えがめちゃくちゃ早いと思う。栗松は打順的には下位だけど、次につなげられる打者。フォアボールを見きわめられるいやらしい感じで、しかも次には一発屋壁山が控えてるから、相手にはものすごい嫌われる打者。
バスターされても豪炎寺がピーゴロにするとかセカンド松野がダイビングキャッチとかするから抜けないとか。松野はバント職人。どんな球でも普通に当ててくる。一番が少林寺なのもでかいけど、ファール連発で粘れるこちらもいやらしい打者。
壁山がファーストなのは、足が遅いのと捕球ミスがものすごい少ないから。壁山はあの体格ですが下位打線。プレッシャーにものすごい弱いから、ピンチになればなるほど打てなくなる。だけど普通にホームラン量産しちゃう。染岡や豪炎寺は長打で細かく返すタイプだけど、壁山はまじの一発屋。本塁打の数だけなら、全チームの中で一番。
ライトに風丸を持ってきたのは、ファールフライを壁山の代わりに捕ってもらいたいなと思ったからです。風丸はなんとなく振り回しそうなタイプだけど、いかんせん足が速いので振り逃げとかしちゃう。そんで盗塁もがんがんしちゃう。
染岡は足は普通だけど、フライ位置を見定めるのがやたら早いから、グラブ構えて一歩も動かないとかだったらかっこいい。


すいません燃えてしまいました。野球すきだ。
あと上のアナウンスなんですが、自分実際にやっていたことがあります。
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おまえは何一つおれには勝てないんだな、と、マントをなびかせてゴーグルを午後の光にわずかひからせる彼は言う。紅白戦で、パスをもらってもあたふたとなすすべない目金から、あっさりとボールをいただいたそのあと。ベンチで各自休憩をとっていた、そのときのことだった。
目金が思いきりうっとうしそうに鬼道を見て、ぼくはサッカーなんてできなくてもいいんですと言った。入部してからこっち、目金の主張はかわらない。ならサッカーの他のことならできるのか?その言葉に一同の顔がこわばる。ちょうど定期試験の結果が出たばかりで、一位から三十位まではり出される成績上位者一覧に、転校早々トップの成績でおどりでた鬼道が、なにを言いたいのかは明白だった。目金は決してあたまがわるいわけではない。部内ではトップクラスで、一覧に名を連ねたことも何度もあるが、今まで一位をひた走っていた夏未さえを引きずり下ろした鬼道には、到底かなわないだろうと誰もが思っていた。
目金は平然とわらい、天才が聞いてあきれますねと言った。悪いんですけど、ぼく、次はあなたを抜きますよ。言っていろ雑魚。鬼道はにこりともせずにきびすを返し、その間に音無がすべりこんで、目金にあたまを何度も下げた。あんなこと言って平気なの?問いかける夏未に視線だけをよこし、それよりお聞きしたいことがあるんですけど、と目金は声をひそめた。
まじかよ、と半田が目をまるくする。げえええあいつまじでやりやがったと松野がのけ反る。次の定期考査で、目金は宣言どおり一位をとってみせた。しかも。ぜんぶ満点か。こちらもかなり成績がよい風丸が、ぽかんと口をひらいてそれを眺める。常連である風丸の名も影野の名も、そこには入っていなかった。かけるちゃん男前、と土門にばしんと背中をひとつはたかれて、目金はおもしろくもなさそうな顔でそれを見上げた。
あのひと、私になんて言ったと思う?すこし離れたところで、夏未が鬼道に話しかけた。おかしいのよ。テスト勉強のやり方を教えてくれ、ですって。鬼道は夏未を見るが、夏未は目金を見ていた。にこりともしないしろいほほ。ああ、と鬼道はため息をつく。早めに謝るべきね。あのひと、きっとこんなことに興味なんてないんだから。鬼道は眉をかすかにしかめた。いやなやつだ、と思った。目金は鬼道を一度見たけれど、わらいもせずに目をそらす。当たり前みたいな顔をして、わらいもせずに。





春と修羅と
鬼道と目金。
キドメガ導入編。目金くんは本気を出さなくてもあたまいいけど、本気出したらもっとすごい。といい。
続きに感想。
弁当の時間に、ときたま影野の席に押しかけていやがられるのが松野はすきで、たまにそれが気持ちよくてはめを外してしまう。帽子のゴムが伸びてしまったと両手でそれをびよんびよんしていると、ぶつっとその手の中でおもたい音がした。見るまにくたりとかたちをなくす帽子に、あああーと松野は眉をさげる。うわああ最悪。今日これしか持ってねーのに。ちらりと影野に視線を向けると、はしを口へはこぶ手がかたまる。げーおまえまだ食ってんのー?たらたら食ってるとおれがかわりに食っちゃうよ。松野が言うなり影野は左手で弁当箱をぱっとおおう。いちいち腹立たしいなと机のしたでかるく足を蹴ろうとすると、そこに影野の足はなかった。こいつ読んでやがった。ちっと音をたてて舌打ちをして、ねーねーじん、と松野は帽子を差し出す。なに。直して、おれの帽子ちゃん。なんでおれが。だっておれもうこれしかもってねーんだもん。あーと声を上げながら思いきりのけ反ると、あからさまにうっとうしそうな視線がいくつも松野に突き刺さる。あーばか。じんの野郎気づいてないでやんの。視線こそ松野に向いているが、悪意はすべて影野に向かっている。その中に元カノの姿を見つけたので、松野はわらって手をふってやった。
かたんかたんと音がして、松野は上半身をぐいと戻す。ようやく食べ終えた影野が、丁寧に弁当箱を片付けていた。かして。え?帽子、かして。しぶしぶ松野は帽子を差し出すと、影野はそれをぐるんとひっくり返す。げっちょっと、なにしてんの。直すんだろ。ふちを折りこんで縫いつけた、その中のゴムが切れているらしい。毛糸のすき間から指を突っ込んでゴムを探っている影野の手元から、松野は帽子をひったくった。ほんとやめて。え。さわんないで。じゃあやめる。影野はきちんと包んだ弁当箱をかばんに戻し、かわりに文庫本をとりだして開いた。
つまんねーのーじんーと声を張り上げる松野のとなりに、ちょっと、と元カノが立った。くーすけ、話あんだけど。あ?おれはねーし。ちょっとなにそれ。いきなりふっといてひどくない?別にひどくねーよ。おれおまえとなんか本気じゃなかったし。彼女は顔をあかくそめた。くーすけにとってあたしってなんだったの。そーだね。松野はわらった。ハジメテをありがと、キープちゃん。最低、と怒鳴って彼女は出ていき、最低、と影野は繰り返した。じんが口だす問題じゃねーしだまってろ。そう言って手元から本をはらい落とす。だらんだらんの帽子をくるくると指でまわした。影野はなにも言わずに彼女が出ていった扉をながめていた。
世の中って思い通りにならないことがたくさんあるよね。松野は席を立った。またくるよ。ばいばい。廊下をずんずんとあるくと、階段のかげにしゃがみこんで元カノがないていた。それをまるきり無視して、松野は屋上へ向かう。裏返されたままの帽子の、影野がなんとかしようとした部分がかすかにゆるんでいた。
(やべ、これすてられねー)
(ほんときもいんだけど、おれ)
世の中には思い通りにならないことがたくさんあって、これもまたそのひとつだった。なきたいわけではなかったから、松野はないたりしなかった。影野の指さきが目の奥にこびりついていた。しろいしろい指だった。行き着く先は彼のとなりしかなかったのだった。最初から帰り道なんてなかったのだった。







クドリャフカによろしく
松野と影野。
たなさんとお題取りかえっこ。
栗松は最近、あおい野菜ばかり食べている。栗松の弁当箱の二段目は梅干しの乗った白米が半合くらい、そして一段目にはきゃべつだのブロッコリだのさやいんげんだのほうれんそうだの、目がまわるほどあおい野菜が、毎日まいにちぴったりとすきまなく詰めこまれている。えせベジタリアン、と宍戸はそれを大っぴらにばかにしてなんとかやめさせようとしているが、なんと言われようと栗松の弁当の中身はあまり変わらない。肉っ気の苦手な少林寺だって、たんぱく質や炭水化物や脂質なんかをちゃんと別のもので補っているのに。栗松はある日を境に野菜ばかりを食べるようになった。ジャンクフードもぱたりと断ち、菓子類も食べなくなった。あまいジュースも飲まなくなった。そして熱心に筋トレばかりするようになった。
だからある日の授業中、栗松が教師に指されて立ち上がろうとし、それがかなわずに倒れたことを少林寺のひとかけらの冷静な部分は、当たり前か、と思った。今日の昼だって栗松は野菜ばかりをざくざくと食べていたし、やっぱり宍戸はそんな栗松をばかにした。だけどそれを指摘する余裕があったかと言えばそんなことは全然なくて、教室がざわりと揺れるより先に、栗松、と椅子をけとばして少林寺は立ち上がっていた。あおざめた栗松は、床に横たわりぐったりとしている。喉のあたりがひくひくと痙攣していた。教師の制止もきかずに、少林寺は栗松のわきの下からあたまを突っ込んで、そのからだを持ち上げる。重かった。そのまま引きずるように廊下の洗面台まで連れていって、あたまをそこに押しつけてやるのと同時に栗松は吐いた。そのことに少林寺はひどく動揺した。壁山。宍戸。声を限りに少林寺は叫んでいた。栗松が。栗松が。がらりと教室の扉のひらく音が遠くでして、それと同時に栗松の弛緩した腕がぎゅうと少林寺を抱きすくめた。だいじょうぶ。おれはだいじょうぶだから。壁山がふたりをまとめて抱えあげたのはそのときで、保健室ベッド開いてる、と宍戸の声が下の方から聞こえた。栗松のまるい目の下が、げっそりとあおくやつれていた。
保健室の皮張りのスツールに、まとめて所在なく腰かけるさんにんに、保健教師はとりあえず説教を垂れて、貧血と過労です、と言った。栄養不足ですね。栗松くんちゃんとごはん食べてる?その問いには誰も答えられず、黙ったまま顔を見合わせた。またすこし吐いたみたいだし、ちょっとないてるみたいだから、あんまり動揺させちゃだめよ。保健教師はそう言って、おうちに電話かけてくるからと席をはずした。当然だよな、と宍戸がやりきれないようにつぶやく。あいつ痩せた。すごく。膝を抱える少林寺の背中を、壁山はそのおおきな手のひらでなでた。行ってあげれば。その言葉に押されるように、ぴょこんと椅子から降りた少林寺は、しろいカーテンをそっとめくった。人のかたちにまるくふくらんだ布団が、ちいさくちいさく揺れている。栗松。おれ。枕元に両手をかけると、栗松の目が思ったよりちかいところでまたたいた。そのまわりがひどくあかい。顔色が、驚くほどわるくて、少林寺はそこにちいさな手を伸ばした。しょーりん。ごめん。やつれたほほで栗松はちょっとわらう。ごめん。触れたそこがつめたくて、ほんとにないていたんだと少林寺の背中がざわついた。ごめん。のみ込んだ嗚咽をこぼさないように、少林寺は栗松のほほに額をおしつけた。栗松なかないで。おねがい。そんなことでなにができるというの。そんなことで、なにが。
身長と体重が伸び悩むことや、筋肉がなかなかつかないことを栗松はいやがっていた。帝国戦のあの日、相手のシュートに栗松はかるがると吹き飛ばされた。その日以来栗松はすこし変わった。すこしだけ今までより努力家になった。今日練習やすみだよと少林寺は言う。その言葉に力なく目を閉じた栗松の額をそっとさわった。あの日で終わったのだ。なにもかも。返ってこないものがなんなのか、少林寺も栗松も、とっくに思い出せなくなっていたのに。






昼下がり、雨
栗松と少林寺。
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